平成２９年度の最低賃金ー中央最低賃金審議会の答申発表

平成２９年８月
今年も最低賃金の協議が開始される時季がやってまいりました。先日、平成２９年の地域別の最低賃金に関して中央最低賃金審議会の答申が厚生労働省により発表になりましたので簡単に解説します。

厚生労働省のＨＰで発表されているサイトをご覧になる方はこちらをクリックしてください。

尚、各地域の最低賃金は最終的に各都道府県の労働局で最終決定されます。例年１０月１日発効を目処に各局で調整されることとなります。現時点ではあくまでも中央最低賃金審議会の答申ですので、各県労働局の正式発表をご確認下さい。

中央答申は、各都道府県をＡランク～Ｄランクの４つのランクに分け、それぞれのランクに応じた最低賃金の上げ幅が検討されます。

今年の特徴としては、
・関東圏では今年は埼玉県が昨年までのＢランクからＡランクへ引き上げられております。また同様に山梨県がＣランクからＢランクへ引き上げられております。
・推奨上げ幅が最も大きいＡランクは、昨年の上げ幅２５円をさらに上回り２６円の上げ幅となる見通しです。また、全てのクラスにおいて前年よりも１円から２円上げ幅が大きくなっております。
・最低賃金が最も高い東京都および東京都とほぼ同水準の神奈川県はいずれも９５０円を上回り１，０００円の大台が目前となっております。

いずれの都道府県でも最低賃金がここ数年で大きく引き上げられております。従業員に支給している給与が最低賃金の水準を上回っているか改めて確認してください。下回っている場合、新しい最低賃金が発効される日以降は違法となり、監督署の是正勧告の対象になります。

審議会の答申の目安が適用された場合の新しい最低賃金は以下のとおりとなります

Aランク　（２６円引き上げ目安）
東京都　　９３２円⇒９５８円
神奈川県　９３０円⇒９５６円
埼玉県　　８４５円⇒８７１円
千葉県　　８４２円⇒８６８円
Bランク　（２５円引き上げ目安）
栃木県　　７７５円⇒８００円
茨城県　　７７１円⇒７９７円
山梨県　　７５９円⇒７８４円
Cランク　（２４円引き上げ目安）
群馬県　　７５９円⇒７８３円

最低賃金を下回る賃金で労働させることは違法になります。ご相談はお気軽にどうぞ
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